犬の毛をカットするときに欠かせないのがトリミングシザーです。トリミングシザーには数種類あり、それぞれ特徴が異なります。きれいにトリミングするためには、用途に合うシザーを選ぶことが大切です。そこで今回の記事では、トリミングシザーの選び方について解説しましょう。また、安全にトリミングするためのポイントについても説明します。
トリミング用のハサミはおもに3種類
トリミングで使用されるハサミはおもに3種類です。ここでは、3つのハサミの特徴について説明しましょう。
カットシザー
トリミングする際にメインに使用されているのがカットシザーです。カットシザーは使い勝手が良いのが特徴です。切れ味が鋭く簡単にカットできるため、切りすぎて犬にケガさせないように注意する必要があります。カットシザーのみでトリミングを仕上げるトリマーもいます。
セニングシザー
セニングシザーは、刃がギザギザ状になっているスキバサミのことです。仕上げのときに使用すると毛量が減り、自然な仕上がりになります。刃のギザギザの粗さは種類によって異なるため、犬種や毛量によってセニングシザーを使い分けるのがおすすめです。
ミニカットシザー
ミニカットシザーは、足先や顔周りなどの細かい部分をカットするためのシザーです。サイズが小さいため、ひげや耳の中、肉球の間など細かい部分もカットしやすいのが特徴です。安全性が高いので、初心者でも比較的扱いやすいといえます。
安全にトリミングするためのポイント
トリミングするときは、犬の皮膚や目、耳などを傷つけないように安全にカットすることが大切です。ここでは安全にトリミングするために気をつけてほしいポイントについて説明します。
目やお尻周り
目やお尻周りなどの繊細な部分をカットするときは、とくに細心の注意が必要です。目の周りをカットする際は、刃先を犬に向けないように注意します。肛門の周りをカットする際もバリカンかミニカットシザーを使用します。お尻周りをカットするときは、しっぽを一緒に切らないようにしっぽを持ち上げるのがおすすめです。
また、足の裏をカットするときは、バリカンかミニカットシザーを使いましょう。バリカンを使うときは軽く肉球を押さえながら少しずつカットしてください。
バリカン
バリカンはハサミではカットしづらい部分も使いやすい場合があります。足の裏や肛門の周りはトリミング用のバリカンの方が安全にカットできるでしょう。バリカンは毛並みに沿って、お尻の方へ向かってゆっくり動かします。足は上から足元へ向かってバリカンを動かしましょう。
また、バリカンで皮膚を巻き込まないように気をつけてください。皮膚がたるんでいる犬は、皮膚を引っ張って平らにした状態でバリカンをかけます。安全にトリミングするためには、カットする部分に応じてシザーとバリカンを上手に使い分けるのがおすすめです。
また小さいサイズのバリカンを用意すると、足の裏のカットにも便利です。
ハサミの選び方
長く使うハサミはこだわって選びたいものです。ハサミの選び方によってトリミングにかかる時間も短縮できます。ここではトリミング用のハサミを選ぶときに押さえておきたいポイントについて説明します。
自分の手に合う
自分の手で扱いやすいハサミを選ぶことは重要です。人によって手の大きさや形、指の長さなどは異なります。刃の長さや指かけ部分の長さなどが、自分の手に合うハサミを選んでください。
手に合わないハサミを使用していると、思い通りのカットができないだけでなく、手に負担がかかってストレスの原因となります。楽しんでトリミングするためにも自分の手に合うハサミを選びましょう。可能であれば購入前に試し切りすることをおすすめします。
切れ味がよい
切れ味が悪いハサミでカットすると、犬の毛にダメージを与えたり、犬をケガさせたりする可能性もあります。切れ味がよいハサミを使用するとスピードよくトリミングできるため、犬にもカットする人にも負担が少なくなります。
刃先が丸い
犬の皮膚は人間の皮膚よりも薄く、小さな傷でも出血する場合があります。もしも刃先が犬に当たってもケガを防げるように、刃の先端部分が丸いハサミを選びましょう。
ネジ調整可能
2つの刃を留めているネジを動かして、しまり具合を調整できるハサミがおすすめです。ネジをゆるめると硬い毛を切りやすくなり、しめると柔らかい毛を切りやすくなります。犬の毛の状態に合わせて調整できると、短い時間でカットできるでしょう。また、ネジをゆるめて分解すると、刃の間に挟まっている汚れなどを取りのぞけます。
まとめ
今回はトリミングシザーの特徴や選び方について解説しました。シザーにはおもに3種類あります。短時間で安全にカットするためには、用途に合ったシザーを上手に使い分けましょう。
また、自分の手に合うシザーを選べば、ストレスなくトリミングできるはずです。シザーは高価な道具なので、後悔しないように自分に合うタイプを選んでください。可能であれば試し切りして慎重に選ぶことをおすすめします。